フランス・シャモニーで代々続くマウンテンガイドの娘
マリー・ミューニエール。
アメリカ・マサチューセッツ州の登山家
ジョー・ボーチャード。
のちに夫婦となる二人によって
1981年に創設されたワイルドシングス。
厳しい自然環境に囲まれ
優れた登山家が多く活動するカナダ国境の近くの町
ニューハンプシャー州ノースコンウェイを拠点に
登山用ウェア、ギアの開発を行い
アメリカを代表するアウトドアブランドへと成長した。
1985年のワイルドシングスのカタログ文献には
こう記されている。
「Lightest is Rightest!」 最軽量がもっとも正しい。
「Weight is enemy」 重さは敵だ。
デザイナーを務めていたマリーは、優れた登山用品の重要性を
幼いころから植え付けられていた。
そうした知識と経験をフィードバックしたのが
「Light is Right」。
“軽くタフでなければいけない”。
創業から今日まで続くワイルドシングスのコンセプトだ。
1983年には防水性と保温性を兼ね備え
いち早くプリマロフトを採用したワイルドシングスのアイコン
デナリジャケットを発表。
そして1984年、マリーは女性として初めて
アンデス山脈最高峰・アコンカグア登頂に成功する。
歴史的快挙を達成すると同時に
自らが手掛けたクライミングギア
ウェアの高い機能性を実証し
ワイルドシングスの名が一躍知れ渡ることになった。
クライマーやアウトドア愛好家から絶大な支持を得る一方で
1985年からアメリカ軍にギアとウェアを納品。
アウトドアで培った技術は高く評価され
極地まで対応するアメリカ軍のレイヤリングシステム
ECWCSのサプライヤーに認定。
最強の防寒性を誇るレベル7のアウターは
ワイルドシングスが主導し
ハッピージャケットを開発した。
以来、タクティカルなミリタリーギアも
ワイルドシングスの代名詞となり
ハッピージャケット、モンスターパーカは
タウンユースでも大きな支持を得ている。