Beginプロデューサーの光木拓也氏と、スタイリストの鈴木 肇氏。20代の頃から腕利きの編集者、スタイリストとして共闘してきた二人が、「今までにない」と、まもなく発売されるワイルドシングスの新作、3レイヤーの防水シェルに大注目。ファッションとモノのプロフェッショナルが、いち早く見込んだ理由、魅力についてたっぷりと解説してくれました。
光木: ワイルドシングスといえばデナリジャケット、モンスターパーカといった、冬の名作アウターのイメージだよね。3レイヤーの透湿防水シェルって新鮮じゃない?
鈴木: そうだね。僕らにとっても、そこがまずフックとして噛みついたポイントだよね。
光木: しかもさ、ミツキのカミツキ?!、最大のポイントはタクティカルウェアをベースにしているところだね。
鈴木: そうなんだよね。防水シェルというとアウトドアギアの定番だけど、ワイルドシングス自慢のタクティカルウェアのデザインをMIXしてるのが、また新鮮。光木はクラシカルなミリタリーウェアから、アウトドアブランドがサプライヤーになっている近代のタクティカルモノも大好物だもんね。
光木: 肇ちゃんだって大好きじゃん。男はやっぱ惹かれるよね。
鈴木: それにここ数年でファッションとしてしっかり定着して、安定した人気なんだよね。
光木: 女の子にまでN-3BやMA-1といったフライトジャケットが人気だし、それこそモンスターパーカも浸透してきてるんじゃないの?
鈴木: そうだね。確実に市民権を得てきていると思う。
光木: そこでこの、3レイヤーのライトモンスターですよ。デザインも旬でわかりやすさもいいじゃない?
鈴木:そうなの!モンスターパーカという名作の背景を活かしながら、透湿防水シェルとして機能的に使える。この着丈でこの生地の組み合わせは、夏を外した3シーズンしっかり使えるの、、ほんとに!さらにモンスターパーカのデザインを楽しめるのもいいよね。
光木: そうそう、冬以外に楽しめるのも嬉しい。それにモンスターパーカのビッグシルエットを踏襲してるから、あったかいミドルレイヤーを着たら、冬の今からでも活躍できるし、梅雨時、夏のアウトドアシーン、秋のライトアウターにもなる。まるでどんなシーンにも万能な、クラークスのスエード靴みたいだよ。しかもミニマルなデザインだから通勤にも使えるでしょ。ステンカラーコートみたいな感覚でさ。
鈴木:たしかに万能だし、これならビジネスにも使えるね。雨の日の通勤にも重宝しそう。
光木: あと最近って、インナーもゆったりしたシルエットが主流だから、これくらいのビッグシルエットが助かるんだよね。例えば休日のカジュアルで、定番のチャンピオンのパーカも、フードを出してレイヤードできるじゃん。簡単に鉄板コーデのできあがりでしょ。
鈴木: ありがとうございます!(笑)。
光木: コーディネート、着こなしにおいてもメリットがあるんだよね。ただね、モンスターパーカの場合はファッションじゃない、ってのがいいのよ!
鈴木: ああ~、オーバーレイヤーのコートだからってこと?
光木: そう! モンスターパーカは米軍特殊部隊のレイヤリングシステム、PCUのレベル7のアウター。ベースレイヤーやミドルレイヤーをいくつも重ね着した上に、羽織るアウターじゃん。だからモンスターパーカのビッグシルエットは、ミリタリーウェアとしての機能。流行に乗ってビッグになったんじゃなくて、硬派な背景に基づいているのがいいんだよね。
鈴木: さすがの漢(オトコ)目線! 男性特有?!のモノ選びの根抵にあるヤツね!ちゃんと分かりやすく言葉にできるのって大事ね。ありがとうございます!!(笑)。
光木: ライトモンスターも文字通りで、怪物級の活躍が期待できると思うよ(笑)。あとこっちのジャケットタイプも必見ね。これまたワイルドシングスのタクティカルウェア、スモーキングジャケットがデザインソースだからね。
鈴木: スモーキングジャケットは今までのインラインにもなかったデザインだから、レアなモデルという視点でも狙い目だね。ショート丈のスタンドカラーで、シェルの山っぽさがなく着られるのが良い。フード内蔵でしっかりした立ち襟Ver.はありそうであまり見かけないと思うな。街でも合わせやすいし。
光木: そうだよね。ライトモンスターもスモーキングジャケットも、スタンドカラーのニュアンスが首周りに加わって、ホント羽織るだけで誰でもカッコよく決まる。似合わない人がいないと思うよ。ミリタリーウェアがファッションに活きるって、ホント、戦争がもたらした唯一の副産物だよ。
鈴木: カミツキの名言!(笑)。前からよくその話してるよね。
光木: 3レイヤーのシェルって透湿防水機能が自慢だけど、ワイルドシングスの場合はミリタリーの硬派なカッコよさを巧みに取り入れられるし、3万円台で買えるのも良心的。こういうシェルってあまりなかったし、デナリジャケット、モンスターパーカに次ぐ新定番になるかもよ。
鈴木: 出た! ゛アゲのミツキ″と呼ばれる目利きぶり(笑)。そこまで言うなら大注目だね!
3LAYER LIGHT MONSTER
モンスターパーカのデザインをベースに、ワイルドシングスオリジナルの3層の防水透湿シェルを使用。止水ファスナー、縫製部には止水テープの処理を行った、防水仕様のシェルアウターだ。シェルは水を通さずに湿気を逃し、雨の日の移動や通勤に重宝。細番手の糸を高密度に織り込んでおり、高級感あるマットな光沢も着こなしに使いやすい。微ストレッチが効いて、動きやすさも備えている。袖のロゴは、シェルとモノトーンの配色でまとめている。AFネイビー、ブラック、Fグレーの3色展開。3万9600円。
3LAYER SMOKING JACKET
米軍に納入しているワイルドシングスのタクティカルウェア、スモーキングジャケットをデザインソースにした防水シェル。こちらもタクティカルウェアと同様に、ゆったりしたシルエットでレイヤードしやすく、裾のドローコードを絞るとシルエットのアレンジを楽しめる。脇下にファスナーベンチレーションが付属して温度調節が可能。大ぶりなスタンドカラーにはフードが内蔵している。AFネイビー、ブラック、Fグレーの3色展開。3万7400円。
Profile
Beginプロデューサー/
光木 拓也
ファッション&モノ雑誌「Begin」編集部にてファッションを担当。2017年10月~2021年9月まで10代目編集長を務めた。2021年10月よりプロデューサーとして、ブランドとのコラボや新事業開発を担っている。ファッション、アウトドア、インテリア、料理などなど、あらゆるモノ、コトに精通し、人望が厚いことでも知られている。
Profile
スタイリスト/
鈴木 肇
ファッション雑誌やブランドのカタログを中心に、俳優やアーティスト、アスリートなどのスタイリングを数多く手掛ける。Beginでも光木氏とタッグを組んで誌面作りを行い、数々の大ヒットアイテムの仕掛け人となってきた。誰も思いつかないような天才的なスタイリング、「レイヤードの魔術師」と称賛される腕の持ち主だ。